久しぶりのトンボ観察!~既にアカネ最盛期~
2011.10.08 - Sat
この日は久しぶりのトンボ観察!!(^^)前回が9月13日なので、実に1カ月近くもトンボ観察に出かけていなかった事になります。(´д`;)天気は快晴、気温も高めという事で、友人と共に意気揚々と出かける事にしました。
今回の狙いは最盛期に突入したアカネ属と、コバネアオイトトンボ。さらに夕方にはカトリヤンマを狙います。コバネアオイトトンボは全国RDでⅠ類に登録されており、兵庫でBランクに分類される超貴重種ですが、先日友人が産地を発見したとのことで、大いに期待が持てそうです。(^^)
まずは姫路市内にある定点ポイントへ。ここでは先月からオオルリボシヤンマが住みつき(?)、常に見られる状態になっているとか。さらには昨年全く確認出来なかったキトンボも多く見られるようになっているとの事。
池に入ってみると、
早速キトンボが登場!!幸先のいいスタートです。(^^)
そして池の上を飛び回る大きな影は、間違いなくオオルリボシヤンマ♂!!早速デジⅠを構えて撮影に挑むものの・・・
一カ月近くのブランクは大きかったようで、あまり綺麗な写真は撮れませんでした。(苦笑)アングルが悪い・・・。(´∀`;)
辺りでは沢山のキトンボが飛び交っており、♂は時折ホバリングを交えながら探雌飛翔をしています。かなり長時間にわたってホバリングしてくれるので、こちらは綺麗に撮影出来ました。(笑)
池脇の樹上では、アキアカネ♀が制止中。ここではナツアカネとアキアカネが混生している状態だったのですが、どういう訳か見つかるのは全て♀個体。♂はどこに・・・?さらに、
奥の湿地上の場所では、成熟したヒメアカネ♂を発見。こちらも昨年は見られなかった種です。
とにかくキトンボは沢山いて、大いに撮影を楽しむ事が出来ました。(^^)それにしても、昨年までは全く見られなかった種が、何故今年になって沢山見られるようになったのでしょう・・・?
一頻り撮影を終えたので、池の上を飛び交っているオオルリボシヤンマ♂(1頭のみ)を捕獲しようということに。さぁ捕獲だ、と二人で網を構えた瞬間、どういう訳かオオルリは天高く舞い上がり・・・・
そして樹上に制止しました。(笑)網が届く高さではありません。そして降りてくる様子もありません。(゜∀゜;)制止するオオルリボシヤンマは結構レアなので、この光景を見られた事に満足し、この池を後にしました。
続いて、友人が見つけたというコバネアオイトトンボの池へ・・・行くかと思いきや。突如車のハンドルを操作し、脇道へと入っていく友人。こっちにその池があるのかと訊くと、どうやらまた例のトンボレーダー(という名の野性的カン)に反応があったようです!!
細い道をしばらく進んだ先で車を降りてみると、予想通りに見つけた池脇の田圃で飛び交うアカネ達の姿が!!さらに池の奥の草むらでも、多くのトンボが飛び交っています!!
まず登場したのは無数のナツアカネ♂!!この赤さはやはりいつ見ても素晴らしい!!(゜∀゜)
そしてナツアカネ♀も多数!!どうやらここはナツアカネの多産地だったらしく、あらゆる場所でナツアカネを見かけました。(^^)さらに、
友人がマイコアカネ♀を捕獲!!♂は何度か確認していたものの、♀は初確認!!腹部先端に卵が付いていたので、早めに撮影を切り上げてリリースしました。
そして池脇にある薄暗い草むらを歩いていると、友人がアオイト属のトンボを発見。僕も発見したので二人同時に捕獲し、網から取り出してみると・・・
こ、コバネアオイトトンボキター!!!!!(゜∀゜;)
なんと本命ポイントに行く前に、コバネアオイトトンボを発見!!これには二人で大喜び!!(^^)やはり友人のレーダーの性能は素晴らしいものがあります!!(笑)
個体数はそれほど多くないものの、この池は非常に良い環境だったので、これからもしばらく通ってみる必要がありそうです。
左:ショウジョウトンボ。右:アオイトトンボのタンデム。
池脇から池の上に目線を移すと、こちらにもアカトンボ・・・かと思いきや、こちらは(アカネ属ではなくトンボ科の)ショウジョウトンボ(写真左)。池の上を飛んでいたイトトンボも、コバネアオイトかと思ったら普通のアオイトトンボでした。やはり同じ池でも、明確に棲み分けを行っているようです。
こっちは中型のアカネ属であるネキトンボ。アカトンボの中でも、特に僕が気に入っている種です。ガッシリしていてカッコイイ!!(`∀´)
草むらの方に目を戻すと、日向と日陰の境目付近にマユタテアカネ♂がいました。顔の眉状斑以外に、腹部先端が反り返っているのも特徴の一つです。
多くの成果が出た事に満足し・・・もとい、多数のスズメバチ・アシナガバチがうろついている状況に恐怖を覚え(笑)、この池脇の草むらを離れる事に。そのまま来た道を戻り、田圃近くをうろついていると、
池の湿地状になった場所で、リスアカネペアが産卵していました!!(^^)連結した♀(写真下)の下部に、落下している卵が見えます!!さらに、田圃の上ではナツアカネも産卵していました!!こちらは特集を組みましたので(笑)、そちらをご覧ください!!
上:オニヤンマ。下:ギンヤンマ。
シーズン終盤となったオニヤンマも、まだ2頭ほど確認出来ました。ギンヤンマは秋のピークを迎えているようで、結構な数が確認出来たのも嬉しいところ。やはりヤンマを捕獲するのは楽しい・・・。(´∀`)(笑)
この池での成果に大満足し、一路コバネアオイトトンボの池へ。池に到着すると、
友人が早速ノシメトンボ♂を捕獲!!既に時刻は昼過ぎになっていたため、多くの個体を確認する事は出来なかったものの、確認したアカネ属リストはどんどん増えていきます。(^^)
と。ここで、草むらの上を飛翔する1頭のトンボを発見。最初はキトンボかと思ったのですが、明らかにキトンボよりも大きいのです。そして体色はと言うと・・・明らかに渋い茶色・・・・もとい黄褐色!!
そう、それは紛れもなく、僕らが昨年からずっと探し求めていたオオキトンボのシルエットだったのです!!(゜Д゜;)
突然目の前に現れたオオキトンボに僕の興奮は最高潮!!落ち着く間もなく、そのまま網をスイングするという愚行(というか暴挙)に出てしまったのです!!!
当然の如く網は空振り、そして空高く舞い上がっていくオオキトンボ。千載一遇のチャンスを逃してしまいました・・・これにはガッカリ。(´Д`。)結局この日確認したオオキトンボはこの1頭だけだったので、後日時間帯を変えて訪れてみる事にしました。悔しすぎる・・・。
とりあえずこの日の目的はコバネアオイトトンボだったので、友人に案内されてその生息場所へ行ってみると・・・いるわいるわ、無数のコバネアオイトトンボ達!!
あまりに沢山いるので、一瞬超貴重種である事を忘れてしまいそうになるほど。明らかにこの場所は多産地だったようです。この環境がずっと保たれる事を、切に願います。(´д`)
コバネアオイトも、(時間帯の関係で)産卵こそ見られなかったものの多くの写真を撮影出来たので、ナツアカネと共に組んだ特集をご覧ください。(笑)
折り返しの道では、
成熟したマイコアカネ♂も発見!!マイコアカネを確認している池はまだ3か所だけなので、これは嬉しい!!
この池も切り上げ、一気にカトリヤンマのポイントへ。ポイントに着いたのは16時過ぎとやや早かったので、しばしバッタやカマキリと遊び、時間を潰します。途中エゾトンボの棲息地である湿地にも行ってみたものの、姿は一切無し。休憩しつつ、日暮れを待ってみる事にしました。
そして辺りが薄暗くなってきた17時31分、遂にカトリヤンマの黄昏(摂食)飛翔が始まりました!!が、
高。(゜Д゜)
頭上7~10m程の所を飛び回っています。これでは届きません・・・。(´∀`;)しかししばらく様子を見ていると、時折下の方に降りてくる個体もいるではありませんか!!早速捕獲に挑戦したものの、
3回ものチャンス全てで失敗。(゜∀゜;)
1回目は林縁部を飛ぶ個体。薄暗い中かなりの速さで飛ぶ為、目の焦点を合わせている暇がありません。(苦笑)当然の如く失敗・・・。
2回目は去年と同じく、用水路の上を行ったり来たりする個体。これなら捕獲出来る・・・と思ったものの、最早目視も辛い時間帯。この時間帯にいつもカトリヤンマを捕獲しているトンボ刑事さんは凄いですね・・・。(^^;)当然の如く、きちんと獲物を捕捉出来なかった僕は失敗しました。(苦笑)
3回目は、田圃の上を摂食飛翔する個体。低い場所を飛んでいるので、これなら捕獲できるはず!!一気に踏み込んで網を振ろうとした結果、
田圃の畦道(泥道)に足がめり込んでしまいました。(゜Д゜)(笑)
当然の如く、驚いたカトリヤンマは空高く飛び上がり・・・そのまま消えて行きました。(泣)
そしてこれを最後に、かなりの数で飛んでいたカトリヤンマ達は一斉に姿を消してしまったのです。時刻は17時48分、僅か17分程の出来事・・・。
しかし!!僕が失敗していても、友人はやはり頼りになります!!薄暗い林縁を飛ぶ個体の捕獲というのは難しい状況だった、と言いながらも、無事2頭のカトリヤンマ♂の捕獲に成功していたのです!!(^^)あぁ手元で見られて良かった・・・。(苦笑)
やらせ写真。素晴らしい色彩・・・。
手元で撮影した後、やらせ写真撮影を敢行したのですが、なんせ辺りが暗過ぎて
ピントを合わせる対象が見えない。(゜∀゜;)(笑)
友人のカメラや携帯で補助をしてもらいつつ、なんとか数点撮影出来ました。が、この個体は翅の回復が早かったようで、ものの1・2分で飛び去ってしまいました。これは捕獲も含めて、後日リベンジしたいところ!!
これにてこの日は終了としました。
この日確認したトンボは、クロイトトンボ・アオモンイトトンボ・アジアイトトンボ・アオイトトンボ・オオアオイトトンボ・コバネアオイトトンボ・カトリヤンマ・オオルリボシヤンマ・ギンヤンマ・オニヤンマ・オオヤマトンボ・エゾトンボ・ショウジョウトンボ・ナツアカネ・アキアカネ・マユタテアカネ・ヒメアカネ・マイコアカネ・リスアカネ・ノシメトンボ・ナニワトンボ・ネキトンボ・キトンボ・オオキトンボ(捕獲ならず)・チョウトンボ・ウスバキトンボの計26種。
多くのアカネ属を確認出来(アカネ属は11種確認)、カトリヤンマやコバネアオイトトンボといった目的の種も確認出来ました。オオキトンボを手元で観察出来なかったのは心残りですが、生息している事は判ったので、今後調査していきたいところです。
また、秋のトンボが全盛になる一方で、オオヤマトンボやオニヤンマといった夏のトンボは、この日確認した個体が今シーズン最後になりそうです。チョウトンボが未だに確認出来た(1頭のみ)のは驚きでしたが、チョウトンボは昨年も10月半ばに確認しているので、実は10月まで見られる種なのかもしれません。(^^;)
次回はカトリヤンマ・オオキトンボのリベンジと、コノシメトンボを探しに行きたいところ!!・・・ですが、そろそろ迷入種のアカネ(オナガアカネやスナアカネ等)が見られる時期なので、そちらも気になります・・・。(~_~;)
残り少ないトンボシーズン、なんとか目的の種を全て見たいものです。(^^)
コメント
こちらのトンボ事情。
台風15号が去ってすっかり秋になりました。
こちらでも台風を境に、田圃周辺ではウスバキトンボからアカネ(特にアキアカネ)に変わりました。
本当に鮮やかな位見事にガラリと変わりましたね。
ヤゴの方は、以前「何故かショウジョウのヤゴが見つからない」と言っていた「樹芸研のクロギン池」で、今度はショウジョウヤゴが大量発生していました。
これは如何に?
他はその名の通りクロギンがワンサカ。
それこそ若齢から終齢まで-これもある意味では不思議なのですが・・(苦笑)。
こちらはこんなところです。
こちらでも台風を境に、田圃周辺ではウスバキトンボからアカネ(特にアキアカネ)に変わりました。
本当に鮮やかな位見事にガラリと変わりましたね。
ヤゴの方は、以前「何故かショウジョウのヤゴが見つからない」と言っていた「樹芸研のクロギン池」で、今度はショウジョウヤゴが大量発生していました。
これは如何に?
他はその名の通りクロギンがワンサカ。
それこそ若齢から終齢まで-これもある意味では不思議なのですが・・(苦笑)。
こちらはこんなところです。
お待ちしておりました!
>一カ月近くのブランク
何をおっしゃいますのやら。バッチリだと思いますよ!
キトンボ、羨ましいです。余程嫌われてるのか、全く姿を
見せてくれません。(;;)
>チョウトンボ
僕も昨日、県東部のため池で1頭目撃しました。
「まだおったんか、キミ!?」という感じでした(笑)
何をおっしゃいますのやら。バッチリだと思いますよ!
キトンボ、羨ましいです。余程嫌われてるのか、全く姿を
見せてくれません。(;;)
>チョウトンボ
僕も昨日、県東部のため池で1頭目撃しました。
「まだおったんか、キミ!?」という感じでした(笑)
Re: お待ちしておりました!
そう言っていただけると嬉しいです。(^^)キトンボはかなり長時間にわたって一箇所でホバリングするようなので、鈍った腕でも撮影できた、というのはナイショです。(笑)
今年に入ってキトンボの産地を3~4ヶ所見つけたのですが(1箇所は産地化しつつあります)、もう少ししたら条件が判ってきそうです。キーワードは今のところ、
①山中、もしくは樹林が隣接する池②池脇には草むら③浮葉植物(スイレンを好む?)がある
なのですが、まだハッキリしたことは言えません・・・。(^^;)
チョウトンボって、意外とシーズンが長いみたいですね。(笑)翅はボロボロだったので晩年なのは間違いありませんが、来年まで見られないかと思うと寂しいものです・・・。
今年に入ってキトンボの産地を3~4ヶ所見つけたのですが(1箇所は産地化しつつあります)、もう少ししたら条件が判ってきそうです。キーワードは今のところ、
①山中、もしくは樹林が隣接する池②池脇には草むら③浮葉植物(スイレンを好む?)がある
なのですが、まだハッキリしたことは言えません・・・。(^^;)
チョウトンボって、意外とシーズンが長いみたいですね。(笑)翅はボロボロだったので晩年なのは間違いありませんが、来年まで見られないかと思うと寂しいものです・・・。
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