熱帯魚、夏場の水温対策
2011.07.17 - Sun
随分久し振りの更新となる熱帯魚記事です。というのも熱帯魚というのは、何事もなく長期間維持してこそのものなので、必然的に記事になりにくいんですね。しかしながら、以前記事を書いた時から実は色々あったんです。そう、熱帯魚ファンにとっては恐怖の夏がきた事により、水槽が様変わりしたのです。
いくら熱帯魚といえど、適水温は24~27度。種によりますが、大半の熱帯魚は、この水温域から外れるとやや危険な状態に陥ります。冬場はヒーターがあるので23度を下回ることはありませんが、夏場は別。高価な水槽用クーラーを用いるか、常に涼しい部屋に設置していない限り、あっという間に30度を越えてしまうのです!(´д`;)
水温が高くなるとバクテリアが無駄に増え、その結果酸素は欠乏、有毒なアンモニア値は上昇。水は黄ばみ始めます。そうすると、今度は増えたはずのバクテリアが死に始め、水槽の水はさらに汚れていくという悪循環が生まれます。
また、バクテリアによりアンモニア→亜硝酸→硝酸塩と分解された後、水槽内に溜まってしまう硝酸。これは水質をどんどん酸性に傾けてしまうため、よくありません。
特に酸素欠乏は、熱帯魚たちに直接関わってくるので、かなり危険です。
さらに高水温に耐えられない水草は枯れ始め、これも水を汚す原因に。当然光合成による恩恵(酸素)も減り、代わりに高水温に強いコケは繁殖していき、悲惨な状態になっていきます。
勿論、魚たちは根本的に高水温に耐えられないという事も重要です。
こうやって考えると、高水温って恐ろしい・・・((((゜Д゜;)))
水温上昇が目に見えて始まったのは6月頃。急に気温が上がった日に、水温はこれまでの26度から30度にまで急上昇。
その結果数日で、ゴールデンハニードワーフグーラミィ♀、コリドラス・パンダ、さらには古参のアカヒレが1匹ずつ★に。(;_;)
この状況を打破するべく、水槽の引っ越しを決断したのです。30cmから35cmへとサイズアップする事で、水量そのものをおよそ6Lアップ。

高水温により、右サイドは成長不足感が否めない。
水草はそのまま移植したので、水景の変化は殆どありません。(笑)ただ高水温によりウィローモスは全て枯れてしまったので、撤去しています。水槽が大きくなったせいで、かなり寂しい感じになってしまいました・・・。(苦笑)

相変わらず元気なカーディナルたち。1匹も落ちず!アカヒレとネオンテトラも1匹ずつ。
さらに高水温に耐えられるよう、フィルターを2ランク大きなAT-50に変更。通常は40~51cm水槽に設置するフィルターですが、これによりパワフルな濾過が可能になります。

この水槽には若干大きいテトラ社のAT-50。
そして水が黄ばみやすい為、60cm水槽用の活性炭をフィルターの濾過材の隙間にセット。これで水の汚れに関しては大丈夫・・・
ではありません!!(゜Д゜)
バクテリアの増加により濾過サイクルが早くなるため、水換えの頻度を増やす必要があります。以前は一週間~10日に1回だったのを、4日~一週間に短縮。
ここまでやって、ようやく綺麗な水を保てるんですね。夏場は手間がかかる・・・。(´∀`;)
一応危機は去ったものの、この水温が続けば水草の生長の妨げになり、魚たちにもよくありません。なんとか水温を下げたいもの・・・そこで登場するのが、

クールファン!ざっくり言うと、水槽に設置する扇風機ですね。水が蒸発する際の気化熱を利用し、水温を下げるという夏場の便利グッズの1つです。
ただこれには一つ問題が。気化熱を利用するという事は、その分水の減りが急激に早くなるということ。なので、頻繁に足し水をする必要があります。導入したこの日、3時間ほどで水温は31度から28度に!!効果は抜群です!!(^^)

我が家ではフィルターに設置。クリップ式で角度調整が可能。
後は照明器具を水面から遠ざけたり、蓋をガラス蓋からメッシュ蓋に換えたりすれば、それなりの効果が得られます。
しかし。ここまで高水温は危険だと騒いできましたが、そんな中でも元気なヤツはいるもの。それがミナミヌマエビ(採集個体)です。彼らは夏場30度を越すような池で採集したため、実は高水温に結構強いんですね。水槽リセットの少し前、抱卵個体も3頭確認していましたが・・・

共に1cmに満たないサイズ。
水換えの最中、多くが孵化していた事が発覚。特に対処せず放っておいたのですが、これほどの状況の中、元気に増えています。(゜∀゜)(笑)今日は6ミリほどの個体も数頭確認しました。写真には小さすぎて写りません・・・。(苦笑)
寿命は約1年と短いため、捕獲当時成熟していた個体から減っていき、13頭いた親サイズのエビ達は、現在6頭。しかしながら、子供達はかなり沢山います。(笑)
こんな感じで、なんとか今年の夏を乗り切る算段が経ちました。水温が落ち着いてくる秋頃になったら、新たなタンクメイトを迎え、少し賑やかな水槽にしたいと思います。(^^)
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