トンボシーズン2011年前半戦総括
2011.07.28 - Thu
早いもので、まもなく7月が終わります。今年4月に開幕したトンボシーズン2011も、折り返し地点に差し掛かりました。そこで、一度前半戦を振り返ってみようと思います。
今年最初に成虫のトンボを発見したのは4月。やはり成虫越冬種であるオツネントンボからでした。約半年ぶりに発見したトンボ(しかも当時初確認種)に興奮し、手はブルブル。感激したのをよく覚えています。
そして同じ日、羽化直後のタベサナエも発見。3月末に購入したデジ一が大活躍でした。

左:オツネントンボ。右:タベサナエテネラル個体。
さらに4月末~5月頭に入ると、いよいよ本格的にシーズンイン。ヨツボシトンボやトラフトンボ、フタスジサナエといった春トンボの羽化に出会いました。その後、各ポイントで順調に成熟個体を確認。

左上:トラフトンボ。右上:ヨツボシトンボ。左下:フタスジサナエ。右下:タベサナエ。

上段左から順に、ホソミオツネントンボ・ホソミイトトンボ越冬型・アオモンイトトンボ。下段左から順に、セスジイトトンボ・クロイトトンボ・アジアイトトンボ。
5月半ばはサナエを中心に探し、足を延ばして県北部にも遠征。兵庫県Aランクのヒラサナエ、今や貴重種となりつつあるムカシトンボなどに遭遇。

左上:ダビドサナエ。右上:クロサナエ。左下:ヒラサナエ。右下:コサナエ。

ムカシトンボ。
5月下旬~6月上旬には、待ちに待ったヤンマが飛び始めます。普通種も数多く出現し始めた時期でもありますね。カワトンボ達は、成熟個体があちこちで見られました。

左上:クロスジギンヤンマ。右上:サラサヤンマ。左下:オグマサナエ。右下:ショウジョウトンボ。

左上:アオサナエ。右上:アオハダトンボ。左下:ニホンカワトンボ。右下:アサヒナカワトンボ。
特に印象深かったのは、なんと言ってもサラサヤンマ。兵庫Bランクの貴重種であり、なんとか発見したかった種です。
デジ一でホバリングしている個体の撮影にも挑戦し、何点か納得のいく写真が撮影できました。そしてアオハダトンボも衝撃でした。Aランクを発見できた喜びもさる事ながら、翅の美しさは驚きの一言。アオサナエも感激でした・・・。

サラサヤンマホバリング中。探してみたら、ピンズバ写真があったようです。(苦笑)
6月も半ばを過ぎると、徐々に春トンボに混ざって初夏~夏のトンボが水域を飛び始めます。

左上:オオヤマトンボ。右上:コシアキトンボ。左下:コヤマトンボ。右下:コフキトンボ。

左上:ヤマサナエ。右上:コオニヤンマ。左下:モノサシトンボ。右下:グンバイトンボ。

左上:ウスバキトンボ。右上:ハラビロトンボ。左下:キイトトンボ。右下:チョウトンボ。
7月に入り、いよいよシーズンは夏本番。夏トンボが一気に増えました。アキアカネは既に、高山への移動を終えています。

左上:ウチワヤンマ。右上:タカネトンボ。左下:オオシオカラトンボ。右下:ヒメサナエ。

左上:ハグロトンボ。右上:オニヤンマ。下:アキアカネ。
そして前半戦、最も苦労したと言っても過言ではない種がハッチョウトンボ。トンボ刑事さんにアドバイスを頂き、赤茶色の水が流れる湿地で発見したときのテンションは最高潮でした。

あまりの小ささに、湿地内では赤い点にしか見えないハッチョウトンボ。
この他、まだ捕獲した種が数種残っていますが、全ての種の写真を探すのはかなり厳しい作業だという事を痛感しました。(苦笑)。
こうして成虫を追いかける傍ら、yacchanさんにアドバイスを頂きつつ、ヤゴの飼育にも挑戦。クロスジギンヤンマとヤブヤンマの羽化全行程の撮影にも成功しました。

クロスジギンヤンマ。ヤブヤンマ。いずれも羽化終了直後の♂。
今シーズン前半戦で、確認したのは計56種。数えもらしがあるかもしれません・・・。(^^;)今回の記事にその中の殆ど(44種)が登場したので、プチトンボ図鑑のようになっています。(笑)
今のところ順調ではありますが、何種類かはシーズン中に産地を特定できず、残念ながら来年回しになってしまいました。
まずはムカシヤンマ。記録のあった場所を中心に広範囲を探したものの、未だに形跡すら発見できていません。
ホンサナエもそうです。近年兵庫県では激減しているそうですが、残念ながらそれは本当のよう。こちらも全て空振りに終わっています。
そしてアオヤンマ。豊岡まで足を延ばし探してみたものの、こちらも空振り。一体何処にいるんでしょう・・・。(´д`)
さらに、もうシーズンが終盤に差し掛かっている種&未だ産地が特定できていない種が。
その筆頭がネアカヨシヤンマ。海岸近くの、遷移途中で植生の豊富な浅い池に生息しているようですが・・・そんな場所は本当にあるんでしょうか?(苦笑)
次いでキイロサナエ。ある程度産地は絞れているものの、気がつくとシーズンはもう終盤。はっきり言ってかなり厳しい・・・。
今シーズン中に80種は突破しそうですが、県内で確認されており、なおかつ捕獲が可能な92種のフルコンプリートはいつになることやら・・・。(´∀`;)

このベニイトトンボも大阪で発見した為、カウント外になっています。まぁメガネサナエやナゴヤサナエは琵琶湖まで見に行く予定なので、はたしてこれらの種のカウントはどうしたものか。
しかしながら、こうして前半戦を振り返ってみると、かなり順調に来ている事がよく分かりました。やはり昨年あちこちを探索し、様々なポイントを見つけていたことが大きいですね。・・・99%は友人の功績ですが。(゜∀゜;)
先日友人が定点池にてマルタンヤンマの飛来を確認したそうなので、今年はなんとしてでも♂を捕獲したいですね。(^^)
コメント
こうやって時系列でまとめたものを見るのが大好きなので非常に
嬉しいです。(しかも「トンボ」ですから!)
毎度の事ながら見応え、読み応え充分で最高です。
クロ、ヒラ、ヒメ、コサナエ、アオサナエと羨ましいメンツが
ずらりと並んでますね~。
今シーズンは「サナエ強化年」と銘打った割に、全然そっち方面
で動かず。「偶然」に頼ってばかりでまるで駄目です。。。
>ネアカヨシヤンマ
難しいですよね。諦めてはいないのですが時間が足りません。
お盆休み中に駄目もとで頑張るつもりです!
(といいつつ安易な方向に逃げる可能性が・・・)
嬉しいです。(しかも「トンボ」ですから!)
毎度の事ながら見応え、読み応え充分で最高です。
クロ、ヒラ、ヒメ、コサナエ、アオサナエと羨ましいメンツが
ずらりと並んでますね~。
今シーズンは「サナエ強化年」と銘打った割に、全然そっち方面
で動かず。「偶然」に頼ってばかりでまるで駄目です。。。
>ネアカヨシヤンマ
難しいですよね。諦めてはいないのですが時間が足りません。
お盆休み中に駄目もとで頑張るつもりです!
(といいつつ安易な方向に逃げる可能性が・・・)
Re: タイトルなし
ありがとうございます。(^^)今回の記事は、大量にある写真(およそ3GB)の中から目当ての写真を探すのが大変でした。(苦笑)
なるほど。僕らは今年サナエたちに運があり、真剣にサナエの生息地を探したため、良い成果を得る事が出来ました。しかしアオヤンマやマルタンヤンマ♂は真剣に探しているにも関わらず、未だ見つかっていないんですね・・・T刑事さんが羨ましいです。(^^;)
兵庫県は殆どが山地なので、流水系サナエは割と探しやすいのですが、逆に平地の池に棲息するトンボは難しいんですよね・・・。
ネアカはなんとか捕獲したいですよね。お互いネアカを求めて、真夏の捜索を頑張りましょう!!(笑)
なるほど。僕らは今年サナエたちに運があり、真剣にサナエの生息地を探したため、良い成果を得る事が出来ました。しかしアオヤンマやマルタンヤンマ♂は真剣に探しているにも関わらず、未だ見つかっていないんですね・・・T刑事さんが羨ましいです。(^^;)
兵庫県は殆どが山地なので、流水系サナエは割と探しやすいのですが、逆に平地の池に棲息するトンボは難しいんですよね・・・。
ネアカはなんとか捕獲したいですよね。お互いネアカを求めて、真夏の捜索を頑張りましょう!!(笑)
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