謎トンボの正体、判明!!
2011.09.04 - Sun
先日の記事に書いた「謎のトンボ」の正体が判明しました。(゜Д゜)と言っても特別なトンボではなく、ごくごく普通種だったんですが・・・まずはそのトンボをご覧ください。↓

大きさは4㎝に満たない小さめのサイズ、そして胸部にはオレンジと赤の縞模様。まるでシマヨシノボリです。(笑)
そして腹部にはオレンジ色のスポットのような模様が多数入り、肢はオレンジ色。複眼は上下で色が分かれており、上半分は朱色、下半分は濁った色となっています。
当初は特に意識せず、「変わったトンボもいるんだな」程度に考えていたのですが、家に帰ってきて写真を確認した時、かなり驚いたものです。

こちらは背面から。このカットを見るとショウジョウトンボ♂のように見えるのですが、色合いが明らかに違う為、色々と調べてみる事にしました。
ショウジョウトンボ♂の「変異・異常個体」に絞って探してみたのですが、イマイチ成果は上がらず。そこで、まずは頼りにしている友人の意見を聞いてみる事にしました。
友人の見解は、「翅(翅脈等)は明らかにトンボ科のもの。根元の褐色部やフォルムは、ショウジョウトンボのそれに当てはまる。色合いがおかしいのは、(僕らがまだ見たことがない)半成熟個体か、なんらかの異常が出た個体か・・・」
との事でした。僕自身もショウジョウトンボを疑っていたので、この意見は納得です。そして他の方の意見も聞いてみたくなったので、兵庫トンボ研究会に同定を依頼しました。
すると兵庫トンボ研究会の中でも少し意見が分かれたようで、
①普通のショウジョウトンボ
②ショウジョウトンボの半成熟個体
③ショウジョウトンボの異常個体
という3つの意見を頂きました(全て♂という見解)。
こういった場合、研究会や同好会に所属した上で、各会員の意見を纏め、会誌に発表する事で意見が成立するそうですが、生憎と僕は研究会などに所属していません。(´д`)そこでとりあえずMyブログで発表、という事にしたんですね。
兵庫トンボ研究会から頂いた意見を個人的に検証してみました。
まず①。これは正直違うと思います。理由は明らかで、ショウジョウトンボ♂は何処に行っても、

このような全身真っ赤な成熟個体か、もしくは、

このような黄色味が強い個体-所謂未成熟-、さらには少し成熟度合いが進んだ、褐色がかった個体しか見かけません。これは今まで様々なポイントで、かなりの数のショウジョウトンボを確認しているため、間違いありません。
つまり、「ザ・ショウジョウトンボ♂」と言えば、間違いなく上写真のような個体を指すはずなんですね。
そして大きさ。ショウジョウトンボは、「近畿のトンボ図鑑」の解説によれば44ミリ~55ミリとなっていますが、この個体は明らかに40ミリを下回っていたんですね。最も、幼虫期のエサの状態などにより、小さい個体が発生する事は稀にあるようですが・・・標準サイズを大きく下回っている時点で、それは十分に「異常個体」だと言えるのではないでしょうか。
続いて②。これは意見を下さった方が、「野外でこのような個体を多数確認しているため、間違いない」と仰った見解です。
しかしながら僕と友人は、今までこのパターンの個体を一度も見た事がないのです。が、「未成熟」から「成熟」に至る過程を未だに見た事が無い、というのも、非常に不可解なんですね。
彼らは成熟するまで水域には出ず、近くの草むらや林の中で生活する事は既に判明しており、勿論そういった場所でも散策は行っているのですが・・・打ち漏らしがある可能性も否定できません。
もしかしたらコフキトンボオビ型♀のように、「特定のパターンの個体が多数発生する場所」にて、この謎パターンのショウジョウトンボが出る場所があるのかもしれません。
最後に③。僕が最初に疑ったパターンです。しかしながらこれは、現段階ではまだ何とも言えません。(^^;)
研究会の方々は僕らより遥かにトンボに詳しく、そして様々なフィールドで活動しておられます。しかしながら僕は、まだまだ新人(もとい若手)。調べたフィールドの数は、遥かに劣るはずです。
なので、僕が「異常個体だ」と言っても、まだまだ説得力に欠けるんですね。個人的にはこの説が一番有力だと信じていますが、そう断定するにはまだ時期尚早だと思われます。そして「半成熟個体」を見る、というのが、僕にとっての一つの課題になりそうです。
そこで今回の結論は、
ショウジョウトンボ♂の半成熟個体か、もしくは異常個体
という事になりそうです。今後の活動で、このような個体を何度か目撃することがあれば、その時は「半成熟個体だった」と言いきれそうです。逆に今後このタイプを見る事が無ければ、やはり異常個体だったという事でしょう。
今回同定に関してお世話になった兵庫トンボ研究会の皆さん、ありがとうございました。m(_ _)m
色々な意見を頂き、とても勉強になりました。
今後も何か変わった個体を発見したら、今回のような感じでご紹介していきたいと思います。(^^)
最後にこちらを。

ピントボッケボケ、8月末に近所の池で撮影したオオヤマトンボの飛翔写真です。(笑)
夕方17時半頃の撮影になったため、シャッタースピードを上げる事が出来ない上、この直線的にかなりのスピードで飛ぶオオヤマトンボの撮影が、僕は大の苦手なんですね。(^^;)少し前に比べれば幾分かマシにはなっているのですが・・・まだまだ修行が足りません。(苦笑)
今年はもう、オオヤマトンボはシーズン終盤なので、来年にはしっかりとした写真が撮れるように頑張ります!!(´∀`;)
コメント
下田・南伊豆紀行。
先日はありがとうございました。
最後に立ち寄ったポイントで確認したマルタン♀、それからあの黒っぽく見えるヤンマ。
いきなりだったので、シャッターチャンスがなかったのが残念でしたね。
その前のポイントで見つけたシオカラ属らしき謎のヤゴ、正体が判りましたでしょうか?
私は撮影しそこなって、確認が出来ないので、写真を見せていただければ幸いです。
最後に立ち寄ったポイントで確認したマルタン♀、それからあの黒っぽく見えるヤンマ。
いきなりだったので、シャッターチャンスがなかったのが残念でしたね。
その前のポイントで見つけたシオカラ属らしき謎のヤゴ、正体が判りましたでしょうか?
私は撮影しそこなって、確認が出来ないので、写真を見せていただければ幸いです。
本題です。
つい、本題を忘れてしまいました・・(苦笑)。
これは珍しいですね。
私も一目見て「ショウジョウトンボ」だと思いましたが、
体長4センチ未満、というのと何といってもこの全身の縞模様ですね(驚)。
蜻蛉学会に報告してみては?
こういう異常例の記録があるかどうか私も知りたいですし。
これは珍しいですね。
私も一目見て「ショウジョウトンボ」だと思いましたが、
体長4センチ未満、というのと何といってもこの全身の縞模様ですね(驚)。
蜻蛉学会に報告してみては?
こういう異常例の記録があるかどうか私も知りたいですし。
先日はありがとうございました。
先程メールにて、例のヤゴの写真をお送りしたのでご確認ください。
マルタンは今年機会に恵まれなかったので、来年回しにすることにします。まぁ楽しみが伸びたというか、宿題が残ったような気分ですね(苦笑)。
兵庫トンボ研究会は蜻蛉学会と繋がっているそうですから、兵庫トンボ研究会に報告した時点で、僕の役割は終わっています(笑)。いずれにせよ「研究会」や「同好会」に所属する必要性がありますし・・・。
これからは個人的に色々と研究してみる予定です。
マルタンは今年機会に恵まれなかったので、来年回しにすることにします。まぁ楽しみが伸びたというか、宿題が残ったような気分ですね(苦笑)。
兵庫トンボ研究会は蜻蛉学会と繋がっているそうですから、兵庫トンボ研究会に報告した時点で、僕の役割は終わっています(笑)。いずれにせよ「研究会」や「同好会」に所属する必要性がありますし・・・。
これからは個人的に色々と研究してみる予定です。
写真、ありがとうございます。
写真、ありがとうございました。
早速確認したところ、やはりハラビロヤゴですね。
終齢でしたし、今頃はもう羽化してるんじゃないかな。
成程、私のハネビロの場合と同じですね。
早速確認したところ、やはりハラビロヤゴですね。
終齢でしたし、今頃はもう羽化してるんじゃないかな。
成程、私のハネビロの場合と同じですね。
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