オオアオイトトンボ・ルリボシヤンマの産卵観察

先日の県北遠征で観察を行なった、オオアオイトトンボルリボシヤンマの産卵の様子をご紹介していこうと思います。(^^)


まずはオオアオイトトトンボから。

オオアオイト産卵1

2ペアが樹上で産卵しています。

ここで、トンボの事を少しご存知の方がおられたら、「おや?」と思われたことでしょう。そう、トンボの幼虫-ヤゴ-は、大半が水中での生活に適応しています。なのにこのイトトンボは、水場ではなく陸上、それも樹上で産卵を行なうという、少々変わった性質を持っているんですね。


ただしこの「樹上」にも、池(水場)にオーバーハングしているという条件がつきます。

秋頃に産み付けられた卵の状態で越冬した後、5月頃に樹上で産まれたヤゴ達は、一斉に水の中に飛び込み、水中生活を送ります。その後6・7月頃に羽化を迎えるのですが、羽化した未成熟個体たちは一度水域から離れ、山奥に潜って休眠期を迎えます。

そして、成熟してくる8月下旬~10月頃に水域に降りてきて、このように樹上産卵を行なう、というサイクルが確立しているんですね。雪が多い寒冷地では、低地に比べて成熟するまでの期間が少々短いように感じられます。

オオアオイト産卵2

また、産卵の時は集団で産卵を行なうことが多い上、一箇所に留まらずに枝の上をうろうろしながら産卵するので、この写真のように、ペア同士の距離がすごく近い状態を見ることもしばしば。

オオアオイト産卵3
ここまでの3枚はノートリミング。

この写真には合計3ペアが写っています。産卵は主に夕方に行なわれることが多いので、この日は思いっきり逆行になってしまいました。(苦笑)

オオアオイト産卵4
たまには縦向き!55ミリ+クローズアップレンズ、ストロボありで撮影。
休止中のペア(上)と、休止にやってきた別のペア(下)。



今までの写真だと、樹上でエメラルドグリーンの体色は目立つのではないか・・・といった感があるのですが、実際はこのように草むらで休止していることが多いようです。ストロボを使わなければ見事に擬態色ですね。(^^;)

オオアオイト産卵5

こちらは共に休止中のペア。右のペアの場合、♀も木に掴まった方が楽だと思うのですが・・・産卵に飛び立つまで終始この体勢で、♀が木に掴まることはありませんでした。何か意味があるのでしょうか。(笑)

オオアオイトヤゴ

こちらは今年の7月5日、同じ湿地内の(大きめの)水溜りで撮影した写真です。羽化間近のヤゴが3頭(+1頭)写っています。物凄い数のヤゴがいたので、成虫もかなりの数が出るだろうと予想はしていたのですが・・・

オオアオイト産卵6

予想通り、個体数はかなりの数でした。被写体には困りません。♂と♀で複眼の色合いが違うのも面白いところ。

オオアオイト産卵7

昨年の11月末、僕が2010年シーズンに最後に目撃したのが、このオオアオイトトンボでした。寒さには割と強い種なので、今年も晩秋まで見ることが出来るはずです。(^^)産卵中は多少の事では動じないため、撮影を堪能することが出来ました。


続いてルリボシヤンマの産卵をご紹介!!


ルリボシ産卵1

ってなんじゃこりゃ。(゜д゜;)


非常に薄暗い山の中にある、木がオーバーハングしている小さめの池。その奥の方で産卵しているのを発見したのですが、肉眼で目視することも困難な暗さ。

300ミリフルズームでストロボを焚いて、ヤマカンでピントを合わせて撮影してみたら・・・どうやら正面を向いていたようで、このように暗闇に複眼が浮かび上がると言う、なんとも変わった写真が撮れてしまったのです。(笑)

しかも奥の方にピントが合ってしまったため、余計に複眼が浮き上がって見えます。(゜∀゜;)


ルリボシ産卵2

しばらくすると場所を変更、近くまで飛んできてくれました。このチャンスを逃さないよう、どんどんシャッターを切っていきます。時折驚いて飛び上がるものの、こちらに害意がないと気づいたのか、産卵を止める様子はありません。(^^)

ルリボシ産卵3
ノートリミング。

少し引いて撮影してみると、環境もしっかりと写りこみ、「生態写真」っぽい感じに。(笑)このような場所でひっそりと産卵しているんですね。その光景は、少々神秘的ですらあります。

ちなみに北方種だけあって寒さには少々強いらしく、この時の気温(約15度)でもいたって普通にしているように見えました。

ルリボシ産卵4

何度も産卵場所変更を繰り返した結果、僕の足元までやってきました。55-300ミリレンズの最短撮影距離よりも近くなってしまったため、足場の悪い丸太の上で立ち上がって撮影する羽目に・・・。(´∀`;)

ルリボシ産卵5

あまり警戒する様子もなかったので、ノートリミングでもいけるレベルです。独特の色をした複眼が輝いていて、スバラシイの一言!!

ルリボシ産卵6
ホバリング。シャッタースピード1/40、絞りF値5.6、ISO感度640、露出補正0、シャッター発光量+1のストロボ有り。VR(手ブレ)補正無しの280ミリズームで撮影。


YES!!(`∀´)v

ようやく少し長め(2~3秒)にホバリングしてくれたので、バッチリピントを合わせることが出来ました!!(^^)この一枚は特に納得の一枚!!寒い中半袖で頑張ったかいがありました。(笑)

ルリボシ産卵7
こちらもノートリミング。シャッタースピード1/80、絞りF値5・6、ISO感度400、露出補正0、シャッター発光量+1のストロボ有り。VR(手ブレ)補正無しの300ミリフルズーム。


足元にやって来るとストロボの光が届きやすくなるため、撮影が楽になります。


このような感じで、ルリボシヤンマの産卵もしっかりと撮影することが出来ました。これには大満足!!


今後産卵写真撮影を行ないたいと思う種は、田圃の畦道に産卵するカトリヤンマ、細流の朽木に産卵するコシボソヤンマ、田圃の上空で(連結)打空産卵を行なうナツアカネ他、数種のアカネ属等等。


今後もどんどん撮影していこうと思います!!(^^)


・・・服部緑地のベニイトトンボ産地は、先月末にショベルカーが入って(ベニイトトンボの産卵基質になっていたであろう)外来水草の大規模撤去をやっていました。ありえない・・・。(´Д`。)

コメント

産卵形態。

ヤンマ科の産卵は水面に平行に定位して行うことが多いですね。

アオヤンマなどアシやガマの密生するような場所を好む種は
むしろ水面と垂直な場合が多くなると思いますが・・。

ネアカなどもそうなのでしょうか?

一番気になるのはマルタンですね。
なにしろあの場所がそういう感じだったので・・(笑)。

Re: 産卵形態。

ヤンマ科の産卵ですが、水面に平行に定位・・・というのは、種によって違うのではないでしょうか。おそらくケースバイケースだと思われます。(^^;)

ヤブヤンマは平行に定位する時もありますし、垂直のカベに掴まって産卵することもあります。コシボソやミルン・サラサ等は、朽木の角度に合わせて平行になったり垂直になったり。
ルリボシやオオルリボシは平行が多いように思えますが、割と垂直状態に近い場所で産卵している写真を見たことがあります。ネアカも産卵形態を考えると、おそらくどちらでもいけるはず・・・。
ギンは場所構わず、平行でも垂直でもといった感じですね。

ただYacchanさんが仰るとおり、「水面に平行に定位して行なうことが多い」ヤンマもいますよね。クロギンなんかは、いつも水面に平行定位しているように思えます。

そういえば、マルタンとアオヤンマは思いっきり垂直です。マルタンは体の半分以上が水に浸かった状態で産卵することもありますね。今年は産卵写真を撮れなかったのが心残りです。

考えてみれば、私が直に目撃しているのはクロギンだけなのでした・・・(苦笑)。

こちらはもうイヤというほど見ているのですが、「全て」といってよいほど「水面に平行定位」ですね(笑)。

ギンの産卵シーンはよく紹介されますが、ペアが連結して平行定位が多いのでツイそう思ってしまいました(苦笑)・・・そういえば♀単独の場合もあるんでしたね・・。ペアでも垂直定位はありえますよね・・。

他は目撃していませんが、コシボソ・ミルンは今回ポイントが分かったので、今後が楽しみです。

メールでも報告しましたが、「神戸のトンボ」にマルタン産卵シーンが掲載されていました。

仰る通り「体半分以上水に浸かった」垂直定位でした。

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ProfessorOGI

管理人:ProfessorOGI

姫路でギター講師をやっている、釣り・トンボ大好き人間です。音楽ジャンルはロック・ラテン・フォークなどなんでもござれ。

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