ホソミイトトンボの集団産卵
2012.04.25 - Wed
先日の観察時、ホソミイトトンボが集団で産卵していたため、大量に撮影して特集を組んでみました。(^^)撮影枚数合計はホソミイトトンボのみで200枚超え。これは昨年、ヤブヤンマの産卵を観察した時よりもさらに多い枚数です。(゜∀゜)(笑)
今回の写真ですが、ISO感度を400~640とやや高めに設定し、SSを1/320~1/1600とやや速めに、絞りを5~16とかなり絞り気味にして撮影してみました。その結果被写界深度が深くなり、小さなイトトンボでもピントを合わせやすくなったんですね。
これも先日、友人に借りた海野先生の昆虫撮影ブックのおかげ!!(笑)
それでは早速参りましょう!!

これがホソミイトトンボ(以下ホソミ)のオーソドックスな産卵スタイルですね。♂は♀と連結した状態で、翅を羽ばたかせてバランスを取ります。♂はバランスが取れると翅の動きを止めることもしばしば。
♀は♂に首根っこを摑まれたまま腹部を大きく折り曲げ、植物に腹部先端を突き刺して産卵します。産卵基質となるものは、根を張っている植物のみならず、水面に漂っている植物の破片でも問題ないようです。
ちなみに今生まれた卵たちは割とすぐに孵化し、夏頃にホソミイトトンボ夏型として羽化するんですね。ホソミは成虫越冬種の中で唯一の年二化です。

右のペアは産卵中、左のペアは産卵基質を探して飛び回っているところです。

こちらのペアは制止して休憩中。このように♂・♀同時に静止できる足場があると楽そうですが、

このように♂だけが休んで♀がバタバタしている、という構図もよく見かけます。(゜∀゜;)(笑)撮影を続けていると、色々と面白い写真が撮れるものなんですね。

こちらは産卵中のペアに忍び寄るもう1頭を含めて撮影した写真です。この後どうなるかというと、

こうなりました。(笑)どうも越冬三種は、この構図になる事が多いような気がします。(^^;)もちろん止まり木にされてしまった個体はすぐに身動ぎするので、この構図が見られるのは長くて2秒程度でしょうか。撮影には十分な時間です。(^^)
そしてここからは7枚の連続写真となります。

まず1枚目。産卵しているホソミのペアの後ろに、もう1ペアが近づいてきました。

丁度良い産卵基質だったのか、産卵中のペアの真後ろに静止しました。しかしこの日は風が強く、後からやってきた♂は姿勢が安定しません。この時この♂はこう考えたのでしょう。
「あ。目の前に・・・

丁度良い止まり木が。」(笑)
前の♂に向かって、そろりと肢を伸ばす後ろの♂。そして、

わしゃ!!
なんと前の♂の腹部を掴んでしまいました。(笑)いきなりの出来事に、

思わず大きくバランスを崩してしまう前の♂。(笑)こんな体勢では落ち着いて♀に卵を産んでもらえません。というか、♂の腹部も大きく湾曲・・・。
その結果、前の♂は鬱陶しそうに飛び立つ事を決意したようです。
ところが。

なんと後ろの♂、前のペアが飛び立とうとしても摑まった肢を放そうとしません。(゜∀゜;)なんとか振りほどこうと、懸命に羽ばたく前のペア。
すると・・・

なんともみっともない格好に。(゜∀゜;)(笑)
この光景、傍から人間目線で見ると完全に浮気です。(笑)撮影しながら思わず笑ってしまいました。(^^;)
この辺りから向かい風が強くなり始め、ホソミの数が明らかに減り始めます。という事は、池の反対側へ行けばまだまだ多くのペアが見られるはず!!そう思って反対側に移動してみると、

4ペアが写る写真。少しアングルを引いてみると・・・↓

こんな感じ。
なんだかすごいことになっていました。(゜Д゜;)
もはや集団産卵と呼べるレベルです。

中には、まるで会話をするように顔をつき合わせている♂達や、

顔が水に浸かってしまっている♀も。僕が勝手に敬愛しているトンボの先生(というかお師匠様)のページでは、ホソミの潜水産卵の様子もUpされていたため、僕も潜水産卵を期待したのですが・・・残念ながらこの♀がこれ以上潜る事はありませんでした。(^^;)

ちなみにホソミが多く産卵していた場所をやや引いて撮るとこんな感じです。環境をメインに撮影しようとした中で青く見えるのは全てホソミなので、この写真から個体数の多さがお判りいただけるかと思います。(^^)

この写真の中には9ペア写りこんでいる。
この日はとにかく沢山のホソミが見られ、1時間ほどしっかりと観察出来たので大満足!!これにて撮影終了としました。
今回の連動記事は、記事そのものよりも写真の整理に疲れてしまいました。(苦笑)やはり多く撮りまくるのはあまり得策ではありませんね。(^^;)
次回はヨツボシトンボやトラフトンボの羽化の様子をご紹介できれば、と思っています!乞うご期待!!(^▽^)
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