マイコアカネ発見!~ひっつき虫にご用心~
2010.10.17 - Sun
今日も加西・加東市へ、トンボ採集に行ってきました!月末は採集に行けそうにないため、今月はこれで〆となりそうです。狙うはオオキトンボ&マイコアカネ。そして、前回は♀を捕獲したカトリヤンマです。今回は♂が撮れるといいなぁ・・・。まずは、前回カトリヤンマを捕獲した場所‐を通り過ぎ、その先にある池群を目指します。カトリヤンマは夕方狙いの為、先にコノシメトンボ・ノシメトンボの♂やオオキトンボを狙ってみることにしました。
と、到着した僕らの目に最初に飛び込んできたのは、いつものトンボではありません。
なんとアサギマダラが木の上を飛んでいたのです!蝶を意識的に見るようになる以前から、僕ら(特に友人)のお気に入りです。これはなんとしても捕獲したい!と思ったのですが、残念ながらあっという間に山の中へ消えて行きました。残念・・・。
池の畦道に入ると、何やら赤いトンボが。友人と1匹ずつに狙いを定め、二人とも捕獲に成功。

手前・ネキトンボ、奥・ショウジョウトンボ
ショウジョウトンボとネキトンボでした。とにかく赤いこの2種。ネキトンボはいわゆる「アカトンボ」アカネ属ですが、ショウジョウトンボはアカトンボではないんですね。むしろシオカラトンボに近い種類です。しかしこの体色は・・・2種ともアカトンボに見えますね(笑)。
その他、この場所ではオオアオイトトンボやコノシメトンボ(♀)を捕獲したものの、コノシメトンボの♂やオオキトンボはいません。航空写真で見た別の場所へ移動してみました。
が、次のポイントではマユタテアカネとナツアカネのみ。最近気にし始めた蝶も、キタテハにキチョウ、モンシロチョウなど普通種ばかり。やはり絶滅危惧Ⅰ類に分類されているオオキトンボは、そう簡単には見つかりません。
足元に注意しながら歩いていると、あちらこちらにキノコが。

左側の写真のキノコは、傘が大きく変な色・・・。右側のキノコはさらに変な色、これはもうどう見ても毒キノコですよね(笑)。そろそろキノコの専門書が欲しくなってきた今日この頃です(^^;)。
航空写真のポイントは思うような結果が得られなかった為、一旦普通の地図をみて、山の中へ。しばらく車で走ると、中々雰囲気の良い池を発見。これは期待出来そうだ・・・と、畦道を歩きます。道の脇にはマツの木。そして、期待通りにまずはナニワトンボ♂がお出迎え。
何度も捕獲しているため、撮影せずに逃がしました。一応準絶滅危惧種なんですけどね(苦笑)。
ナニワトンボを見てテンションが上がっていた僕の視界の端で、アカネ属が飛び立つ姿を発見。直感が「まだ見たことのないマイコアカネだ」と告げています!ほぼ反射的に網を振り、一発捕獲に成功!出てきたのは・・・・

やりました、やはりマイコアカネでした!!
色々とアカネ属を捕獲してきましたが、このマイコアカネは今回が初めて。とにかくどの池にもいなかったので、感無量です。どうやら多くのトンボを捕獲してきたため、パッと見である程度種類判別が出来るようになってきたようです。新種の場合は、もはや直感が頼みかもしれません(笑)。
胸部の模様が、かなり特徴的です。

マイコアカネ正面
名前の由来となったのは、この額面。マイコさんの白粉のように、額が白っぽい事からこの名前がついたとか。白いというより青っぽくて、とても綺麗な種です。
友人も2匹マイコアカネを捕獲。この他、この池では他にギンヤンマ、アジアイトトンボ等を捕獲。池の中央を黒っぽいトンボが飛んでいたのが気になりましたが・・・あれはなんだったんだろう・・・。
そして、ここでも多くのキノコを発見。

なんだかどちらも食べられそうな雰囲気。キノコガイドブックは、もはや必需品になるかもしれません(笑)。
そして・・・次に行った池が最悪でした。
野草が繁茂している中を歩いて行った為、嫌な予感はしていたんですが。
ノシメ斑のあるトンボが多数いたので、捕獲して確認してみると、ノシメトンボ・コノシメトンボの♀でした。どういう訳か、オスは全くいません。その他に確認できたのは、ノシメ斑のあるマユタテアカネの♀や、リスアカネ等。
そして。出口付近まできた僕らは、脚元をおそるおそる確認。すると、
両脚にひっつき虫がビッシリ!! (~ロ~;)
今回被害にあったひっつき虫の正しい名前は、アレチヌスビトハギ。漢字で書くと荒地盗人萩。もう名前からして嫌になりますが、北アメリカ原産の帰化種です。
これがとにかくひどい。ジャージの黒が見えなくなるくらい、両脚にビッシリと着いていたのです。
表面がザラザラしているため、一気に剥がそうとすると手を切ります。仕方なく1枚ずつ剥がす作業を黙々と続け・・・
1時間近くかかりました(゜д゜;;)。
もうあの池には二度と近づきません(`Д´)(笑)。
ひっつき虫のせいで大幅に時間が経ってしまい、気がつくと夕方。急いでカトリヤンマポイントへ向かう事にしました。
ポイントに着くと、前回は一面稲穂だった場所が、刈り取りを終えていました。カトリヤンマは、このような稲穂刈り取り跡地の土の中に卵を産みます。僕は刈り取り後の田んぼで飛翔してくるのを待っていたのですが、その間に畦道を歩いていた友人が2匹のカトリヤンマ(♀)を捕獲!
なので、友人の提案で、僕も畦道を丹念に歩いてみることに。すると、生い茂ったイネの隙間から、ガサガサッ!という音が聞こえてくるではありませんか!!そう、イネの隙間で産卵していたカトリヤンマが、イネの間から出てくる音です!!すぐ上で網を構える友人。そしてなんなく捕獲。

今回は木に制止させてみました。黄緑色の複眼と胸部が、とても美しいトンボです。
しかし、この♀のカトリを求めて飛んでくるはずの♂が、全く飛んできません。この後、このポイント内をしっかり見て回ったのですが、友人が♀を捕獲しただけでした。
今回はこれにて終了。
捕獲・確認したトンボは、オオアオイトトンボ・アオイトトンボ・アジアイトトンボ・アオモンイトトンボ・ナツアカネ・マユタテアカネ・ヒメアカネ・リスアカネ・マイコアカネ・ナニワトンボ・ノシメトンボ・コノシメトンボ・ネキトンボ・ショウジョウトンボ・ウスバキトンボ・カトリヤンマ、同定したのはギンヤンマ・シオカラトンボの、計18種。
マイコアカネを含むアカネ属が多種見られ、夏トンボの生き残りと思しき種も確認出来ました。
カトリヤンマとノシメトンボ、マイコアカネを加えて洗い直した結果、捕獲・確認したリストは計54種に。
ひっつき虫の被害はもうこりごりですが、10月のトンボ採集を締めくくる良い1日となりました。今年の目標である55種へは、あと1種。シーズン的にはオオキトンボか、オナガアカネ等の迷入種を狙うか・・・正直厳しいですが、頑張りたいところです。(^^)
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