流水サナエを求めて/後編~またまた豪華ゲスト登場~

カジカをリリースした後、ヤゴを求めて砂礫底や石の裏を探ります。

しかし、中々網に入りません。捕獲できるのはヨシノボリ類やカワゲラ・トビケラばかり。

しかし!!目を凝らしてよくよく見てみると、網の隅になにやら黒い影。確認して見てビックリ、なんとミルンヤンマのヤゴでした。(^^;)大きさは僅か8mほど。我ながら、こんな薄暗い場所でよく見つけたものだと感心してしまいました(笑)。

その時、少し下流側でガサ入れしていた友人も、極小ヤゴを持って帰還!!(笑)

極小ヤゴBlog

・・・はい、友人が捕獲したのは、極小サイズのクロサナエヤゴでした。(^^;)両種あまりの小ささに、まともにピントが合いません(苦笑)。

お互いにかなり小さく、特にクロサナエヤゴはそっくりさんがいるということで、種の確認には少々時間を要しましたが、友人の確認によりクロサナエヤゴと同定されました。頬に棘のようなものが見えた気がしたのですが、さすがにここは(頬に棘がある)ヒラサナエヤゴの生息場所とは違うということで、クロサナエで間違いないでしょう。ヒメクロサナエだったら良かったのに・・・(苦笑)。


ここでの成果はこれだけ。まぁカジカが見られたので良かったのですが、肝心のヤゴを求めて、下流へ車を走らせます(友人が)。(笑)

途中、小さな滝の様な場所を見つけたため、念のため水が溜まっている場所の石を除けてみると・・・・

保護色ミルン Blog

ミルンヤンマヤゴ見っけーーーーー!!!!(゜∀゜)(笑)

普通に素手で捕獲できました!!これには友人も苦笑い。保護色の為、石の間ではかなり見にくくなっていますが、赤丸で囲っているのがミルンヤンマのヤゴです。

いつの間にか雪も止み、少し薄暗くなってきたので、今日のところはムカシトンボを諦め、残り時間で本流部に住むサナエ類を探すことにしました。

本流まで降りてポイントを探していると、友人が大きめの水溜りを発見。河川本流から完全に切り離されていますが、山の方から流れてくる細流の水が溜まっているようです。
これは何かいるだろう、という事で早速ガサ入れ。二人同時に網を入れ、網の中の落ち葉を掻き分けていると、なにやら美しい魚の尾鰭が。これはまさか・・・・・・・・・・・

オヤニラミBlog


おおおおぉぉぉおおぉおぉおぉおおおおおおおおおオヤニラミ!!!!!!!!!!!!(○Д○;)


この魚はオヤニラミ(親睨)。日本在来のスズキ亜目魚類の中で、唯一一生を淡水で過ごす魚です。カジカと同じく貴重種(絶滅危惧種)で、兵庫県での評価はBランク。日本全国でも、12年前はNTだったものが、絶滅の危険性が高まったとして、4年前に絶滅危惧種Ⅱ類(VU)へと変更されました。

徳島県・香川県では、希少生物保護条例に基づき指定希少野生生物に指定されており、捕獲などが禁止されています。

幸い兵庫県はまだ全国的に見て「生息地があるほうだ」と判断されているため、上記のような条例はまだ施行されていませんが、それでも時間の問題かもしれません。

オヤニラミという名前は、この魚の生態が由来となっています。
というのもこの魚、♂親が、植物の茎などに産み付けられた卵を保護する習性があるんです。この「親が睨みをきかす」というところから、オヤニラミと呼ばれるようになったとか。

また、非常に縄張り意識が強い魚のため、「たとえ親でも睨む」という所からきた、という説もあります。

その美しさから観賞魚としても人気が高く、ブリード個体が出回っています。そして、ある水族館では、水族館内で繁殖・産まれた子供たちを、親がいた川に返す、という地道な取り組みも行われています。


同じような取り組みがあった日淡としてメダカが挙げられますが、兵庫県は全国的に見てまだメダカの産地が多く、レッドデータでの指定は「要注目種」。現に、僕らがトンボ採集にいく多くのポイントで、野生のメダカを見る事が出来ます。

しかし、メダカにしてもオヤニラミにしても、生息する水域によって微妙に遺伝子配列が違うようなので、採集した場所以外での放流や、ペットとして飼育していたものを河川に逃がす、ということだけは絶対に避けなくてはいけません。


なので、純野生個体のオヤニラミはとにかく貴重。あまりの感激に、涙が出そうになりました。(´∀`)しばらく観察した後、元いた場所へ。この生息場所が、ずっとこのままである事を祈りたいものです。


この場所では他に、三種のヤゴを確認(写真は二種)。

DSCN2874Blog.jpg
左:アサヒナカワトンボ。右;ヤマサナエ。

かなり開けた場所だったにもかかわらず、友人の網に入った個体は閉鎖環境に住むアサヒナカワトンボ。ひょっとしたら、細流から流されてきたのかもしれません。

右の方はキイロサナエかも?と期待したのですが、以前捕獲したヤマサナエの写真と比べてみたところ、完全に一致。残念ながら、既に確認済みのヤマサナエヤゴでした。(^^;)他には友人が、ミルンヤンマを1頭捕獲しています。

この後幾つか池や細流を見て回ったものの、捕獲できたのはミルンヤンマヤゴ1頭・クロイト属数頭と・・・・

ギンブナ? Blog

大漁のフナ。(゜Д゜;)


池の縁で集団越冬でもしていたのか、とにかくワッサワッサと網に入りました。見た目の雰囲気でギンブナだと思うのですが、背びれの条(棘条)の数を確認していないので、同定とまではいきませんでした。(^^;)


そしてこの日、他に捕獲した生物がこちら。

その他生物Blog
左上:ミナミヌマエビ。右上:カワヨシノボリ。
左下:タカハヤの稚魚。右下:トウヨシノボリと思しき個体。



1か所目で捕獲したのが上写真の2種。左上のエビの方は、額角の長さ・頬の長さから、ミナミヌマエビと同定出来ました。この場所のエビはとにかくサイズが大きく、サナエヤゴのゆうに2倍はありました・・・。(^^;)

右上の方は、カワヨシノボリ。胸鰭の条(軟条)の数を数えて確認しましたが、カワヨシノボリの特徴である条数・15~17本に納まっていたので、間違いないでしょう。

左下の写真はタカハヤ尾筒の太さ・模様などからアブラハヤではなくタカハヤと同定しました。アブラハヤは現在生息地が減っており、兵庫県でもBランクに指定されているので、また探してみたいものです。


そして問題なのが、右下のヨシノボリ。♂のやや成熟~成熟個体はカワヨシノボリと非常によく似ており、同定にはかなり時間を要しました。上から撮影した写真で胸鰭を確認すれば一発だったのですが、僕が前のポイントに観察用プレートを忘れてきてしまったがために、その方法は使えず・・・。


パソコンでじっくりと画像解析を行い、胸鰭の条数を確認したところ、「明らかに軟条だ」と思われる条が18本ありました。そしてさらに、「これは軟条か?」という疑わしい条も1本見つかりました。

さらにさらに、捕獲した時に見たサイズがカワヨシノボリのマックスサイズである6㎝を明らかにオーバーしており(およそ7㎝強)、このサイズでありながらカワヨシノボリ成熟♂のように「黒化」していない・・・などの特徴から、


おそらくトウヨシノボリ、

と思われます(苦笑)。

なんせヨシノボリ系はみなソックリで、地域により体色・生態がバラバラ。

同じトウヨシノボリでも、海に降りる両側回遊型と、ずっと川で過ごす陸封型が存在したり、池や沼で見つかる事もあれば、宍道湖のように薄い塩分濃度の湖にも生息しています。

体色・生態によって「橙色型」「偽橙色型」「宍道湖型」「縞鰭型」という4つのタイプにまで分かれてしまう始末。

そのうちカワムツヌマムツのように、分類上で分かれてしまうのではないでしょうか・・・・?


以前記事に書きましたが、「老後の研究としてヨシノボリを・・・」と僕が考えているのはこのためです。とにかくバリエーションが豊富で生態も様々な為、研究したらきっと楽しいでしょうね・・・。(^^;)


この日はムカシトンボこそ確認できませんでしたが、結果としてカジカ・オヤニラミという超貴重な日淡に出会え、加えてミルンヤンマ・クロサナエ・ダビドサナエという目的のヤゴも捕獲出来ました。

特にクロサナエダビドサナエは、まだ成虫を確認していないので、シーズンが楽しみです。


来週あたりから暖かくなってくるので、トンボシーズン開幕もいよいよカウントダウンに入りました。
これからはトンボ・ヤゴ以外に、日淡にも積極的にスポットを当てていきたいと思います。(^^)

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姫路でギター講師をやっている、釣り・トンボ大好き人間です。音楽ジャンルはロック・ラテン・フォークなどなんでもござれ。

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